大阪信愛女学院 校長 松尾 誠 先生

生徒と自分の人生に向き合う姿勢 大阪信愛女学院 校長 松尾 誠 先生

一人ひとりが目標を持ち
満足度100%の学校生活

キリスト教の教えに基づき「キリストに信頼し、 愛の実践に生きる」を建学の精神とする本校。カトリック校の根本的な精神は共通しており、特色が出るのは創立の経緯です。

本校は130年前にフランスから修道女が来日し、神戸で孤児養育をしたのが始まりで、 開設3日後には施設の前に何人もの子どもが置き去りにされていたそうです。

母親が命をかけて産んだ子どもを育てられなかった事情は、そのまま当時の社会問題でもありました。 女子教育の必要性を感じた創設者は、子どもにとって一番の教育者である母親を守るため、 慈愛の心や命の大切さを伝え、次代を担う自立心あふれる心豊かな女性の育成をめざしました。 私が男だからかもしれませんが、母なる女性は永遠に尊い存在で、体力や方向性に違いはあるものの、 精神力は男性より女性の方が強いと思っています。 互いの良さを引き出す聡明さも身につけ、社会に出たら協力し合い、パートナーシップを築いてほしいです。

もう一つの特色は、その学校に吹く「風」です。「風」とは生徒が何を大切にし、 どんな気持ちで学校に通っているかということと、教師が醸し出す雰囲気や熱意です。

本校では3年前に中学1、2年のコースを文理コースに一本化し、3年から文理T、Uの2コース制にしました。 小学校卒業時の成績や試験で習熟度別にクラスを分けると、中学生活が始まる前から劣等感や優越感を増長させるのではないか、 子どもたちの無限の可能性を奪ってしまうのではないかと考えたからです。 結果、どのクラスも同じという意識で切磋琢磨して全体のレベルが上がり、無理なく次のコースに移行できるようになりました。

私は副校長に就任してから生徒と直に話す機会が少なくなったので、毎年2学期の終わりに中学3年生全員と面談をしています。 そこから感じるのは、彼女たちはしっかりとした自分の考えを持ち、アピールポイントも言えるだけでなく、他者への感謝を忘れないということです。 面談を始めた頃は、後輩に贈る言葉を聞くと「勉強は1年からしっかりやってください」というありきたりの返答が目立ったのですが、 最近では「今しかできないことをがんばって」とか 「友だちとの絆を深めましょう」「行事は真剣に取り組んでください」などと具体的なメッセージに変わってきました。

中学生活の満足度を「100点」と答える生徒が増え、「今は95点だけどあと3ヵ月楽しんで100点にします」と言う生徒もいました。 一人ひとりが目標に向かって、楽しみながら学校に通っています。これが本校に吹く生徒の“風”なのです。

何事も本気で取り組む姿を
身をもって生徒に示す

私が教師になったきっかけは、両親が教師だった影響もありますが、 教育実習で生徒と接する時間が心地よく、 指導いただいた先生方が放課後にも「次は部活だ!」と生き生きとした表情をされていたからです。

赴任した当初は、地理と政治経済を教えていましたが、進学クラスの開設と同時に日本史担当になりました。 歴史分野を教えるのは初めてだったので、専門家にもアドバイスをいただきながら、一から勉強をやり直しました。 生徒のために日本史のエキスパートになってレベルの高い学びを提供しようと思っていたからです。

また、クラブ活動も経験のない卓球部の顧問を任されました。 しかもスポーツ推薦で生徒を集めて強いチームを編成するのではなく、卓球初心者も含めて鍛えることが目的です。 そのためには私自身が上手くならなければと、猛練習をして1年間で生徒に勝てるようになりました。 彼女たちも私の熱意に応えてくれ、中学では地域の大会に出るのが精一杯だったのに、 高1では近畿大会出場まで果たし「卓球を教えてくれる先生のもとでがんばれて幸せでした」と言われたときは本当にうれしかったです。 何事にも本気で取り組むことの大切さを生徒たちに示したかったのですが、この思いは本校の先生だれもが持っておられます。

謙虚さを忘れず、自分を高め
生徒のために努力できる人に

教師は子どもたちの未来への可能性を託されたやりがいのある仕事ですが、 若い頃から「先生、先生」と呼ばれるので、いつの間にか“謙虚さ”を忘れがちになってしまいます。 教師をめざす人に求められるのは、教科指導の充実だけでなく、人間としての魅力を持ち、 生徒から「あんな先生になりたい」と慕われるよう自らを高めること。 そして、偏差値などの数字で生徒を判断せず、一人ひとりの良いところをきちんと押さえ、可能性を引き出すために全力投球することです。

本校にいつも小声で話される若い先生がいました。生徒からの意見でも「声が聞こえない」と言われてしまい、 ずいぶん悩まれたと思いますが、その先生が考えた解決策は、毎日、音楽の先生に“ボイストレーニング”をしてもらうことでした。 効果はテキメンで、どんどん大きな声が出せるようになったのです。

自分の弱点をもっとも適確な方法で克服された先生に、生徒たちの驚きが目に浮かびます。 これも本校の教師が醸し出す“風”。真摯に生徒と自分の人生に向き合い、決して傲慢にならず、 生徒のために努力できる人にぜひ来ていただきたいですね。

(このインタビューは2015年1月に行いました。)

あなたの夢を全力でバックアップいたします。あなたの夢を全力で
バックアップいたします。

「先生になりたい」「教育のフィールドで活躍したい」と思われているあなたを、私たち株式会社エデュケーショナルネットワークが全力でバックアップいたします。

オンライン登録

教員採用のE-Staff
おすすめコンテンツ

  • 教員研修・セミナー写真
    教員研修
    セミナー

    教育機関への総合支援サービス事業を展開している(株)エデュケーショナルネットワークでは、教員の皆様のさらなるステップアップに向け、さまざまな研修をご用意しております。「イー・スタッフ」にご登録されている方は、優待制度がありますのでぜひご活用ください。

    詳しくはこちら

  • トップネット私学教育養成所写真
    トップネット
    私学教育養成所

    私学教員志望の大学4年生、大学院生、26歳までの社会人(教員免許取得または取得見込み)を対象とした教員養成機関で、研修生の90%以上が私学教員として活躍しています。

    詳しくはこちら

  • 研修報告研修写真
    研修報告

    過去に開催した教員研修・セミナーのご報告。セミナーの内容をふりかえるとともに、参加者の感想も抜粋して紹介しています。今後開催予定のセミナーのご参考にどうぞ。

    詳しくはこちら

  • 校長インタビュー写真
    校長インタビュー

    私学の校長先生へのインタビュー集。私学の特色である建学の精神や教育理念、求められる教員像などについてお聞きしました。採用試験を受ける際の参考にもなりますね。

    詳しくはこちら

ページTOPへ