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人間関係のプロが教育のプロになれる

大矢 正則 先生
校長 大矢 正則 先生

「私の生徒」ではなく「私たちの生徒」

本校の建学の精神は「キリストの愛の精神 人間の価値とその使命を尊ぶこと」です。

「神様は一人ひとりを大切に思ってくださっており、一人ひとりが幸せになるために、それぞれユニークな個性と使命を与えてくださっています。 そのことを喜べる人になりましょう」という意味です。

教員にも同じことがいえるでしょう。そこで、本校が求める教員像を8つ挙げさせていただきます。

①「人間関係のプロをめざす人」。教育は人間関係の上に成り立っています。

②「チームとして教育にあたることができる人」。 「私の生徒だ」という考えから「私たちの生徒だ」という考えに変えていかないと生徒は育ちません。 「私たちの生徒だ」と思えれば「自分には限界があるから他の教員に頼んでみよう」という発想になります。

③「常に自分を磨いて、キャリアップをめざしている人」。 教員になることはゴールではなく、スタートラインです。研修と研究を通して教育のプロをめざしてほしいと思います。

④「主体的に学校経営に関われる人」。私学の教員であるからには、 経営感覚と合わせ、いつでも管理職になれる心構えを持つことが理想的です。

⑤「人間が好きな人」そして

⑥「いろいろな人がいて、いろいろな考え方があって良いのだと考えることができる人」。 多種多様な価値観を尊重し、受け入れられる心が大切です。

⑦「存在するものや起きていることで意味のないことなど何もないと考えようとする人」。 たとえば、辛く苦しいことがあった時、“この悲しみによって、自分が鍛えられているのだ” “自分の苦しみによって、他の誰かが幸福になっているのだ”というように意味を見出せる人です。

大学時代に「援助者となる体験」を

⑧「人に助けてもらって良いのだと思える人」。“自分も人に助けてもらっている”という気持ちがあれば、生徒を見捨てたりはしないはずです。

では、この8つに近づくために大学時代にどんなことをするべきでしょうか。

まず、信頼できる仲間をつくること。次に「自分にできること」を探すこと以上に「仲間のできること」を見つけて応援することです。

それには「適切な自己開示」と「仲間の意見を謙虚にフォードバックする姿勢」が必要です。 「適切な自己開示」とは、人に自分のことを話すことから始まります。 そして自分の話を聞いた相手が、その内容に対して述べた意見に素直に耳を傾け、学び方や生き方などの参考にしていくのです。
これは②「チームとして教育にあたることができる人」や⑥「いろいろな人がいて、いろいろな考え方があって良いのだと考えることができる人」、 ⑧「人に助けてもらって良いのだと思える人」になることにつながります。

もうひとつ、大学時代に「援助者となる体験」をしてほしいと思います。 児童養護施設の子どもたちやハンセン氏病の回復者たち、 野宿生活者などが生活する場所を訪れて援助するボランティア団体がたくさんあります。 この団体の活動に参加して、援助を必要とする人たちと積極的に関わってほしいのです。

援助者体験をすると、相手から数えきれないほどの「宝物」をもらうことができます。 自分の弱さや限界、社会のひずみに気づくとともに、誰からも聞けなかった貴重な話を聞くことができるのです。 新約聖書には「(神様の)力は弱さの中でこそ十分に発揮される」という一節があります。弱い人の中に神様はおられるのです。

(このインタビューは2014年06月に行いました。)

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