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就職活動×教員 | 経験の幅を広げてキャリア教育にもつなげていってほしい

立教大学キャリアセンター_河﨑真理氏

立教大学 キャリアセンター 課長補佐  河﨑真理氏

国家資格キャリアコンサルタント
立教大学キャリアセンターで就職支援に携わる

「先生は子ども達の一番身近なロールモデル。
就職活動という機会を活かして視野を広げて。」

教員志望者の就職活動は一般企業志望者とは違う、という誤解

教員志望の学生の就職活動は、一般企業を希望する学生の就職活動とは違うようにとらえられることが多いです。しかし、私は誤解だと思います。一般企業から求められていることと教員として求められることにはむしろ同じことが多くあります。また、教員になるからこそ広い視野が必要ですし、面接で自分のことをきちんとアピールすることも大事です。

就職先研究や自己分析は教員の就活にも必要

例えば、志望動機で「学生時代に憧れた先生のようになりたい」と答えてしまう学生が多いのですが、自分のことを話すのではなくて、子どもたちにどういう影響を与えたいのか、どういう子どもを育てたいのかという視点が一番大事です。企業の採用面接においても「この商品が好きだから」「自分が成長したいから」と答えるのは良い回答ではないとされていますが、それと同じです。

また、公立校の採用試験を受ける場合も、その自治体がどういう教育方針でいるかといったことは調べておく必要があります。特にここ1、2年はコロナの影響で、自治体によってICTの対応が違っていたりします。また、制服への考え方も、公立の中でも様々です。一校一校が独自の教育理念に基づいている私立校であれば、事前に研究して自身のキャリア像に落とし込む必要があるのは尚さらですね。

いわゆる企業研究と同じだと思うのですが、教員志望者にはその視点がないことも多い。教員が第一志望の学生たちは、一般企業を目指す学生ほどキャリアセンターに相談に来ない傾向があります。就職ガイダンスがあっても「教員を目指している自分には関係ない」と考えてしまうことも。しかし、企業研究や自己分析の手法は、企業であれ学校であれ、違いはないと思います。

OB・OG訪問もやっておきたい

さらに、卒業生や現役の教員方に話を聞くことも、一般企業を志望する学生と同じようにやっておいたほうがよいですね。これまでの人生の中で先生の話は聞いていると思いますが、先生と生徒という関係性の中で接しているため、働く側としての本音を聞くことは難しいかもしれません。ですから、学校で働く現場の先輩たちの声を聞いておくことが大事になってくる。教員志望の皆さんも「企業」を「学校」に置き換えて、しっかり就職活動をしてほしいと思っています。

就職活動は、仕事・社会を知って視野を広げるチャンス

最近はどこの学校でもキャリア教育に力を入れていて、子どもたちにキャリアについて伝える機会が増えいています。一度社会人になって教員になる方も増えていますが、多くの先生が教職課程を取って、そのまま教員になります。それもキャリアパスとして良いのですが、送り出す子どもたちのほとんどが一般企業に勤めるのに、キャリア教育をする先生が一般企業のことを全く知らないのはマイナス要素もあるのではないかと思います。

これは教員志望に限らず、全ての学生に当てはまりますが、就職活動の時は「世の中にどんな仕事や会社があるのか、人々がどんな働き方をしているのか」をじっくり知ることのできる、唯一の機会です。例えば大企業の取締役であっても、「学生時代に100人の社長さんにインタビューすると決めたんです!」と言えば、時間を作ってくれる可能性があります。ベンチャー企業の経営者だったら尚さらです。社会に出てしまったら聞けない人の話を聞いて見聞を広めるいい機会だと思うので、教員になるから学校のことだけ、授業のことだけわかっていればいいと考えず、この唯一と言っていいチャンスを活かしてほしいですね。

多様な働き方があることにも意識を向けて

教員とひとことで言っても様々な働き方があります。学生たちは、「公立校出身だから公立の採用試験を受ける」とか「私立校出身だから私立を中心に探す」といったシンプルな視点でとらえているところがありますが、実際には専任教諭の他に、非常勤や常勤の講師など、多様な働き方があります。公立学校の場合、定時制や、福祉学級、特殊支援学級に配属されることもあります。東京都であれば島しょ部もありますね。

教科にしても、公民分野が専門であっても、社会科の先生は歴史や地理とまたがって担当することを求められる学校が多い。でも、そこまで想定が至っていない、ということも。例えば、本校ではキリスト教学科で公民の教員免許が取れるのですが、学生に「日本史や世界史も教えるかもしれないよ」と言うと、「えっ?」とびっくりしたりします。そういうことも、事前に知っておいてほしいですね。

私立学校では、学校の理念と教科を結び付けた質問も

私は教員にはならなかったのですが、数学の教員免許を取得して、就職活動の時は公立校や私立校の採用試験を受けました。ミッション系中高一貫校の面接では「数学は証明ができないと正しくない学問ですよね。でも、『神様やイエス様がいたことを、本当に証明できるの?』と生徒から聞かれたらどうやって答えますか?」と聞かれて、とまどいました。学校案内には目を通し、自分なりに準備をしていたつもりでしたが、自分の教科と学校の理念を結び付けて答えられる程には落とし込めていなかったと思います。やはり、教員といえども教科の勉強だけでなく、採用への様々な準備が必要だと感じています。

先生こそ、幅広い経験を持つ人であってほしい

キャリアセンターで主催している学内OB・OG訪問会でも、最近は毎回1名くらい小中高・公立私立を問わず、教員に参加してもらっています。そこで少しでも現場の声を聞いてもらえたら、と考えています。やはり、色々なことを経験して、様々な人と知り合って、それを子どもたちに見せていけるのが教員の魅力です。私も今子育て中ですが、親としての立場でも、子どもにはそういう先生と出会って成長してほしいという想いがあります。教員は子どもたちにとって、一番身近なロールモデル。ぜひ視野を広げて、がんばって欲しいですね。

(このインタビューは2021年12月に行いました。)