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コラム

学校の「働き方改革」 志望者が知っておきたい要点とは

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2018/04/20

ようやく始まった学校の「働き方改革」

ここ1~2年ほどの間で、「働き方改革」という言葉をやたらと耳にするようになりました。
安倍総理が「一億総活躍社会」の実現に向けて打ち出している施策の一つで、内閣官房に設置された「働き方改革実現推進室」を中心に、取り組みが進められています。

その主たる目的は、日本人の「働きすぎ」を是正し、適正な労働時間の下で、健康で文化的な生活が送れるように、官民さまざまなレベルで仕組みを整えていくことにあります。この流れの中で、文部科学省においても、学校教員の「働き方改革」が進められているのをご存じでしょうか。

日本の教員は、国際的に比べても労働時間が長く、以前から是正・改善の必要性が指摘されてきました。今回、政府レベルの「働き方改革」が進められる中で、長年放置されてきた教員の過重労働問題に、ようやく焦点が当てられた形です。

教員志望者は、大きく2つの理由で、この問題に対して見識を深めておくことが求められます。

一つは、自身が働くかもしれない職場の労働環境を理解しておくという点です。教員として充実した日々を送るためには、職場の労働環境・条件などは、知っておくべきでしょう。

もう一つは、採用試験の面接などで、この問題に対する考えを問われる可能性があるからです。自治体によっては、筆記試験で「働き方改革」にまつわる問題を出してくる可能性もあるでしょう。その意味でも、学校教員の「働き方改革」がどのようなものなのか、要点を押さえておく必要があります。

「働き方改革」の内容とは――文部科学省の通知より

学校教員の「働き方改革」については、2017年6月から中央教育審議会で検討が重ねられており、すでに次の2つの提言等が示されています。

・「学校における働き方改革に係る緊急提言」(2017年8月)
・「新しい時代の教育に向けた接続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)」(2017年12月)

この提言等を受けて、文部科学省では2017年12月に「学校における働き方改革に関する緊急対策」を公表しました。また、2017年2月には、「学校における働き方改革に関する緊急対策の策定並びに学校における業務改善及び勤務時間管理等に係る取組の徹底について(通知)」を出しています。この通知では、学校が担う業務を次のように整理しています。

【基本的には学校以外が担うべき業務】
(1)登下校に関する対応
(2)放課後から夜間などにおける見回り、児童生徒が補導されたときの対応
(3)学校徴収金の徴収・管理
(4)地域ボランティアとの連絡調整

【学校の業務だが,必ずしも教師が担う必要のない業務】
(5)調査・統計等への回答等
(6)児童生徒の休み時間における対応
(7)校内清掃
(8)部活動

【教師の業務だが,負担軽減が可能な業務】
(9)給食時の対応
(10)授業準備
(11)学習評価や成績処理
(12)学校行事等の準備・運営
(13)進路指導
(14)支援が必要な児童生徒・家庭への対応

今後、上記(1)~(14)の視点に沿って、各教育委員会では学校の「働き方改革」が進められていくことと考えられます。年々増え続けてきた教員の負担が、多少なりとも改善されることを期待したいところです。

大きく変わりそうな部活動指導

上記(1)~(14)のうち、世間的にも注目されているのが(8)の「部活動」です。中学校・高校の教員志望者にとっても、気になるところでしょう。

部活動については、文部科学省とは別にスポーツ庁が、「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン作成検討会議」を設置して検討を進めてきました。2018年3月に示されたガイドラインは、週当たり2日(平日1日・休日1日)以上の休養日を設けること、1日の活動時間は平日2時間、休日3時間程度とすることなどが盛り込まれています。

このガイドラインは、義務教育段階である中学校の運動部を主な対象としていますが、高校の運動部についても「原則として適用」するとしています。また、「設置者の違いに関わらず該当するもの」とあるので、国公私立を問わず適用されます。そのため、これまで「ブラック部活」などと言われ、活動の行き過ぎが指摘されてきた中高の部活動は、大きく変わっていく可能性が考えられます。

部活動については、外部の「部活動指導員」を配置する動きも出てきています。中高の教員志望者の中には、「部活動顧問として活躍したい」と考えている人もいると思いますが、学校の部活動がこうした改革の流れの中にあることは、理解しておく必要があります。

佐藤 明彦(教育ジャーナリスト/前『月刊教員養成セミナー』編集長)


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