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公立と私立の給与の違い 

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公立と私立の給与の違い

同じ教職でも公立と私立では給与体系は異なります。公立は公務員としての規定に基づいて、私立は学校や学校法人ごとの規定に基づいて給与が支払われます。
給与の話は社会人が生活基盤を築くうえで大切なポイント。初任給や手当の「額」にだけ注目するのではなく、どのような仕組みで給与が成り立っているのか、労働時間とのバランスはどうか、など背景を知ることが教員志望者のキャリア選択には欠かせません。

初任給の比較

【公立】
各都道府県や政令市のサイトで公開されていて誰でも見ることができます。


(参考:東京都人事委員会・初任給一覧千葉市・給与公表など)
ここに▽教職調整額4%(全国一律)▽地域手当10%前後(自治体により異なる)▽義務教育等教員特別手当(自治体により異なる)などの手当が加わり、公立学校の場合、初任給は都市部の場合、おおむね23万円前後と推計することができます。「俸給表」により給与や退職金が決まっています。

【私立】
ホームページ等を見ても公表されないケースがほとんどですので、民間企業の平均初任給が参考になるでしょう。


参考:厚生労働省の「賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」より)

都市部になるほど初任給の水準は高くなっています。ここに各種手当を加算すると私立の初任給は23~25万円前後と推計できます。年俸制をとる学校などもあり、給与体系は学校ごとに違ってきますが、仕事内容や能力・実績に見合った昇進・昇給が柔軟に行われているのが特徴です。

教員にはしっかりお金をかける私立

次に、平均月給の比較をしてみます。

【公立】※全国平均

  • 中学校 34万6,000円
  • 高等学校 36万3,000円

(文部科学省「平成28年度学校教員統計調査」より)

【私立】

  • 中学校 37万6,000円
  • 高等学校 37万6,000円

 

ここまでで、公立と私立の教員の給与は、私立のほうがやや上回る推計ができる、ということが分かったと思います。
「私立は生徒から高い授業料を集めているのだから、もっと高い給料をもらってもいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、それは学校がどのように運営されているかを知らないために出てくる疑問です。

たしかに公立学校は保護者が高い授業料を払う必要はありませんが、それは公費で運営されているからです。教員の給与を「税金」という形で間接的に負担していると言えます。

一方、私立の運営は都道府県からの公的補助はあるものの公立にはまったく及ばず、その補助の差は3倍近くあると言われます。保護者からの学納金や寄付金などを有効に使い教員の給与を確保しているのです。教員という「学校の質」に関わる部分にはしっかりとお金をかけているのが私立学校の特徴なのです

公立では働き方改革が課題に

厚生労働省 – 「働き方改革」の実現に向けて

公立学校では最近、教員の働き過ぎが問題となっています。東京都の公立学校では教員の在校時間は中学校で11時間半となっており、約68.2%がいわゆる「過労死ライン」とされる勤務状態であることが明らかになっています。

行事の準備や職員会議などの授業以外の仕事もたくさんありますし、授業準備や児童生徒や保護者の対応も加えれば残業時間が増えてしまうのも無理はありません。公立教員の残業手当に相当する4%の教職調整額は到底、釣り合うものではないのです。

国は「働き方改革」として教員の負担軽減を推進していますが、実際に残業が少なくなると実感できるまでには、まだまだ時間がかかるでしょう。

私立学校でも校務は同じようにありますが、部活動や行事、入試などの対応には手当を規定している学校がほとんどですし、土曜日に授業を行う週6日制の学校では平日に休暇が取れるようになっています。ペーパーレス化を積極的に進める学校もあり、会議書類は事前にPDFファイルで配信するといった効率化を図る学校も増えています。

私立学校も一般企業と同じく労働基準法にのっとった経営をしているため、先生が健全に働ける環境を確保する義務が学校側にあるからです。

公立と私立、同じ教員という仕事でも、給与体系や昇給の仕組み、それを支える法的根拠は違います。自分がどのように「教える仕事」に関わっていきたいのか、どのような条件なら「先生になりたい」という気持ちを形にしていけるのか、今一度じっくり考えてみてほしいと思います。