大学4年の秋以降から私学教員を目指す② ~働く目線で応募する私学はどう選ぶ?採用試験の対策は?~
秋以降に私立学校に目を向けると、「何から始めてよいのか」「どう選んでいけばよいのか」という現実に、不安を感じる方も多いかもしれません。公立との違いやキャリアの展望を知りたいという方も少なくないでしょう。ここでは、そうした疑問に対して、イー・スタッフで新卒の採用支援を担当するコーディネーターの嶋田(関東地区担当)と藤原(関西地区担当)が詳しくお答えします。
Q1.私学はどう選ぶ?|
「教員として働く目線」で見る学校選びの基準
嶋田 イー・スタッフにご登録いただいた方からは、教員の平均年齢や男女比、産休・育休に関することなど、ホームページに掲載されていない情報について多くの質問をいただきます。特に、副教科など教員数が少ない分野では、人間関係が職場の雰囲気や働きやすさに直結しやすいこともあり、「職員室の雰囲気を知っておきたい」という方が多いですね。もちろん、5教科の先生方にも、ご希望があれば同様に情報をお伝えしています。
藤原 大学4年生の秋・冬ともなると焦ってしまいがちで、学校のことをあまり知らないままエントリーしようとする方も少なくありません。ただ、私立は公立と違って異動がないので、特に選択肢が多い5教科の方には、落ち着いて学校選びをされることをおすすめしています。
嶋田 私立中高出身の方の場合は、「生徒」から「教員」へのマインドチェンジがとても大事だと感じます。「個々の価値観を尊重してくれる学校」というイメージを持っていたとしても、それはあくまでも生徒として感じていたこと。現場でギャップを感じないためにも、学校選びの段階で、「次は教員として、他の教員・生徒・保護者と向き合っていくのだ」という視点で学校を見ていく意識が重要です。私たちコーディネーターも、そのためにさまざまな情報提供を心がけています。
藤原 「自分のやりたいことができる学校か否か」について考えることも大切です。例えば「専門の物理を教えたい」という方なら、理系志望の生徒が多い進学校のほうがマッチしています。以前「国公立大学対策の指導をしたい」という思いから超進学校を志望されていた方に、候補に挙げている学校では、新卒ですぐに上位コースの担当になれるケースは少ないことをお伝えしました。その方は希望が早期に叶う可能性に着目し、応募先を再検討されました。超進学校ではありませんが、国公立大学をめざす上位コースを設けている学校を選び、採用されました。
嶋田 ホームページを見て、知らず知らずのうちに「自分なりの解釈」をして先入観を持ってしまうこともあります。エージェントを活用して第三者の意見を聞くことで、「イメージ通りの学校だ!」という確信や、「この点は思い込みだったかも…」と気づけることもあります。そうした気づきを通して、自分に合った学校選びをしていただければと思います。
Q2.私学の採用試験はどう対策する?|
公立対策を活かしつつ必要な準備
嶋田 大枠では、公立対策を通して身につけた知識がそのまま私立の採用対策に役立つので、心配はありません。よくご相談いただくのは履歴書の書き方です。サポートする際に大切にしているのは「シンプルで洗練され、自分の人となりが伝わる履歴書」。例えば自分の失敗経験をどのように教員という仕事に活かしていくのかを具体的に書くなど、「埋もれない履歴書」を一緒に作ることをめざしています!
藤原 私学の筆記試験は、専門科目のみというケースが多いですね。進学校は専門性が重視される傾向にあるので、専門科目以外の試験もある場合、手広く対策をして全科目が中途半端になるよりは、専門科目で突出して高得点を取るほうが採用につながりやすいこともあります。
嶋田 公立との大きな違いとして、過去問が出回らないことと、教職教養試験を必須にしている学校が数校しかないことが挙げられます。過去に受験した方からの情報が蓄積されていることが、エージェントの強みの一つ。新規校など実績がない場合は、大学入学共通テストで基礎の確認をしてみてください。目安としては8割程度取れるか否か。
藤原 学校研究が重要であることも私学の大きな特徴。「学校がめざす教育」の中から、自分がやりたいことや大事にしていることと一致する点についてしっかりと話すことで、「教員ができるならどの学校でもいい」と受け取られることのないアピールになります。面接まで進んでいるということは、書類審査・筆記試験・模擬授業をクリアしているということ。学校は若手を強く求めています。自信を持って臨んでください。
まとめ|
秋冬の私学就活で迷わないための要点(学校選び×試験対策)
・秋冬以降の私学教員就職では、焦らず学校選びの視点を持つことが重要です。
・私立学校選びでは、「教員として何をしたいか」「学校の方針と合っているか」の見極めが大事。
・公立の教員採用試験対策で培った知識は私学採用にも活かせますが、専門性と学校研究が評価の鍵になります。
・不安な点は一人で判断せず、第三者の情報や助言を活用することが納得のいく選択につながります。



